ももんじ通信

ライフログ的なにか

「生活」はどうだい?【映画「ヒーローマニア-生活-」の感想】

これは完全に小松菜奈を追ってなかったら視聴しなかっただろうな……と思うレベルでまるで知らなかった映画。結構キャストも豪華なのに。

 

ヒーローマニア -生活-

ヒーローマニア -生活-

  • 発売日: 2016/11/02
  • メディア: Prime Video
 

 

この映画の功績はおでこ丸出しのダッサイ小松菜奈が楽しめるところと、そのビジュアル。ストーリーはあるんだけど、演出のアクが強すぎるのと「てにをは」が狂っているので、分かったような分からないような……。

和製アクションなんだけど、武器が結構地味なのでうん……という感じ。

面白くないわけじゃないんだけど、謎めいて仕上がりになっていました。

で、あまりにこの作品の文脈が謎なので原作を読んでみた訳なのですが。

 

生活【完全版】(1) (モーニングコミックス)

生活【完全版】(1) (モーニングコミックス)

  • 作者:福満しげゆき
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/11/05
  • メディア: Kindle版
 

 

1冊完結だったのですが、濃すぎて読むのに結構時間かかった。福満しげゆき作品って初めて読んだのですが面白いですね(今更)。他の作品も読んでみたくなりました。

本当に視線の低い話で、最低限の収入を得て最低限の生活を送っている人がいて、その人たちの周りには同じような人たちが集まっているので本人たちは、自分の生活が当たり前のものだと思っている(まあ、当たり前か)。そんななか、半ば刺激を求めて正義と称して暴力を使ってみたら、思いがけずに注目され賞賛されて、クセになりやめられなくなってしまう。

そのうち仲間も増えて大きな組織になるんだけど、ふと外から見てみたら以前に自分で成敗してやる!と思ってた奴らと変わらないような集まりにまで発展していて、それも嫌になってしまう。

組織化した自警団でお金をもらい潤ったノッポの主人公が毎日刺身を食べてしまうところとか、妙なリアリティがあってウワーーと思ってしまった。

どんなことがあっても、死んでしまうまで生活は送っていかなきゃいけないわけで、それをどう楽しくするかとか何と戦っていくかとかは自分で決めていくしかないんだなあ……という感慨がありました。

そこで映画を振り返ってみると、映像やアクション・「これやっときゃ面白いだろ」感に振りすぎていて、同じテーマを最終的に扱ってはいるものの、ちょっと違うかな〜と感じてしまったのでした。