ももんじ通信

ライフログ的なにか

記憶は一期一会

最近、一発で覚えられなかったことのことは諦めることにした。

アイデアも然りで、あ!と思いついて書き留めるところまでいかなかったことは諦めることにした。

余程重要な情報なら、今後なんらかの形で改めて目の前に立ち現れるだろうし、アイデアも重大だ…!と思っているならまた頭の中に復活してくるだろうと思う為だ。

だから、今日も朝起きてから3つも4つも「これはやらなくては」ということがポコポコと浮かんではいたが、結局、明日会う人への手土産の「くるみっこ」を左の手の甲にデカデカと書いたくらいのもので、残りは雲散霧消してしまった。

仕事柄人の話をよく聞くが、相手の話は驚くほどよく覚えている部分とおぼろげな部分とそんな話をしたことすら忘れている部分で構成されている。

営業として仕事を始めたばかりの時に、指導してくれた先輩から「お客様と話したことはメモしておくのよ…!」と呆れるほど細々としたメモの作り方を教えてもらったが、今になって断言したい。そんなものはなんの役にも立たない。まず、そんなものは自身も見返さないし、相手も話したことを忘れている。

話をする人間と話をされる人間、二種類の人間が対話には登場するが、会話の内容を覚えているのは圧倒的に話をされる人間であり話をする方はほとんど自分の話した内容のことは覚えていない。なぜなら、話をする人間はすでに自分の中にインプットされた情報を話すという形でアウトプットしているだけだからだ。すでに腹の中にあるものをトレースしたという情報は頭の中に残りにくい。一方で、初めて聞く話をインプットする側は圧倒的に会話の中で強い。相手に興味さえ持っていれば、大方の会話の内容は頭に残るためだ。

次回に会った際に、会話の相手がすでに話したエピソードを話し始めた際には的確な相槌を打って、より盛り上がる会話を演出することだって可能になる。

ただ、どうにもこうにも固有名詞だけは一度聞いただけでは頭に入らない。固有名詞は唯一、人と話していてメモをする価値のある情報かもしれない。相手の最近ハマっている芸能人の名前なんて、頭のリソースに染み込んで行かないのが常だ。相手がせっかくオススメしてくれている美味しい食べ物は、純粋に興味本位でメモをする。その他もろもろも役立ちそうならちょろっと手帳に書き留めておく。これはそのアポイントをとって書き込んだ予定の余白ぐらいで充分だが。

それでも、相手の言っていた固有名詞を忘れてしまったら、次回にお会いした時に様子を探る。相手がその話をしたことを忘れていたらもう一度聞けばいいし、覚えていたら「こないだ言ってたあれですよね(ママ)」と発言すると、気に入っているものならまたつらつらと話し始めてくれるのです。

まあ、そんなかんじです。

 

KGBスパイ式記憶術

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