ももんじ通信

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モヤモヤするのが楽しい変格ミステリ【ドラマ「熱海の捜査官」感想】

12年ぶりに「時効警察」の新作が作られるということで、三木聡大好きな身としてはめっちゃくちゃ嬉しいのですが。

www.tv-asahi.co.jp

便乗してアマプラでなんかみられるようになってないかな~と確認したところ、「熱海の捜査官」が……!

 

第一話

第一話

 

 もう9年も前の作品だという事実に打ち震えざるを得ないのですが、ともあれ見てみることに。当時は録画機も家にない状態で金曜の夜に疲れた頭で週1話ずつ見せられる生活をしていたため、結局モヤモヤとしたままなんとな~く見て終わってしまった記憶。毎週見ていた友人と一体なんだったんだ……と何回か話し合ったんだけど結局わからず仕舞いだった。

今回、せっかくみられる機会があるということで改めてチャレンジしてみることにしました。

見てみると、驚いたのが永遠の森学園の生徒の多くが現在活躍している若手俳優さんたちで、前に見ていたときよりもずっと登場人物に肩入れして物語を追えるようになったということ。三吉彩花二階堂ふみ染谷将太そして山崎賢人。今と比べてずっとあどけない顔立ちをしていて、今もすごくお若いのにグッと成長したんだなあ~と実感することができました。

架空の都市「南熱海市」で起こった全寮制私学の女子生徒が登校中、通学バスごと忽然と姿を消す。すぐに戻った1名も眠り続けていたが、3年の月日を経て目を覚ます。そこで事件を調査するために広域捜査官(日本のFBIのような機関)の刑事ふたりが南熱海市に着任する………。着任した捜査官・星崎(オダギリジョー)は、マーブルのチュッパチャプスを舐める老婆をみてこの街の問題の根本は「混じり合わないこと」にあると指摘するが……?

三木聡節全開で、いつものメンバーが組んず解れつするのはいつものことですが、ふたりが派遣された元の東京では陰惨な事件が起こっていることが暗示されたり、変格ミステリとしてモヤモヤ怪しい雰囲気が楽しめて、改めて見ると少し伝えたいことが分かったりもして良かった。初見のテレビ放送時には旅館の亭主(岩松了)とその妹(ふせえり)が、へんな民謡のようなものを歌っていたように思ったんだけど今回その描写が一切なかったな……なんだったんだろう?(※これはおそらく「変身インタビュアーの憂鬱」の演出のようです)

ネット上でファンが公開している考察などを見ると、物語の構成に細かく日本神話が織り込まれているらしく、見終わってから確認するとまた楽しいのだと思います。

私は第一印象が悪かったからとふせえりオダギリジョーが全編通して繰り返す攻防がくだらなくてツボでした。

なお、プライム版はなぜか最終話だけ有料という……!もどかしい!