ベビーカー・車椅子利用でスムーズな乗り換えを検索するには?
先日、銀座線の車内で『ベビーメトロ』というサービスがあることを知りました。
これは東京メトロの駅で「地上だけでエレベーターだけで移動できるか?」「エレベーターだけで乗換できるか?」「ホームベンチがあるか?」を調べることができるサービスのようです。
私はこれまで、ベビーカーや車椅子での電車の乗換えについて全く考えたことがありませんでした。そのため、実際にそういったサービスがリリースされていることに目新しさを感じ、バリアフリーな乗り換えについて調べてみることにしました。
まずは、調べるきっかけになった「ベビーメトロ」を使ってみることにしました。
アクセスするとアンケートが表示され、回答すると使用することができます。
私のように試しに使う場合にも選べる項目があるのは、不用意に嘘をつく必要がないので嬉しい。
入力して次のページに進むと、検索窓と使用する路線が選べるアイコン・検索履歴を表示するシンプルな画面に。
なお、2度目の利用からはアンケート結果が記録されて直接この画面に行けるようです。
来週、半蔵門に行く用事があるので試しに検索してみると、自動的に駅の情報に切り替わる。
表示は各駅ごとなので、何駅でもまとめて調べられるのは便利そう。
あとは、各駅ごとの情報が見られるのは嬉しい。エレベーターに関係なく最寄りの出口に近い車両や利用したい駅の構内図を調べることができます。
たまたま調べたのが1路線しか通っていない駅だったため、複数線通っている駅を調べてみました。
乗換えられんのかーい!と盛大に突っ込んでしまった。
当然、路線にない駅は表示されない。
ベビーメトロサービスを実際に使ってみて思ったのは、単に駅の案内をするためのサービスであり、乗り換え案内サービスではないということです。
乗換えサービスを使い慣れていたため、乗車駅と降車駅だけを入力して検索してしまいましたが、実際に表示されたのはそれぞれの駅の情報であり乗換え駅の情報ではありませんでした。
つまり、このサービスをスムーズに使うためには事前に出発地から目的地までのルートを調べる必要があり、あくまで駅でのエレベーターの有無やベンチの有無を調べるためにしか使えないということです。このサービスをもともとの目的で利用するためには、付加的により多くの情報を調べる必要が利用者に出てしまいます。
また、乗換えたい駅が分かっていても、銀座を調べた時のように、ただ単にその駅ではエレベーターでの乗り換えができないことが分かるだけで、代わりにどの駅を乗換えに用いることができるかが分かるわけではありません。
つまり、現状ではかなり限定的な利用方法に限られてしまうサービスだと言うことができるでしょう。
また、東京メトロは他社線の乗り入れを多く行なっているため、本当に使えるサービスになるためには他社線の情報を盛り込むことが不可欠です。
これからの更新でもっともっと使いやすいようになるといいなと思います。
ただ、現状で他のサイトから情報を見るのに比べて、使いやすい部分もあります。それは車両情報と構内図が簡単に探せるという点です。
東京メトロの駅には、同路線内の駅の何両目が出口に近いかを示す表示がありますが、ホームに大抵1枚しか掲示されておらず、それを逃すと果たして自分が何両目から乗れば目的地でスムーズに改札に辿り着けるのか、乗換え口が近いのかがまるで分からなくなってしまいます。
また、地下鉄は出口が多い上、構内も広いので初めて行く駅では自分の目的地に一番近い出口を探すには地図を見る必要があります。
それが駅名を調べるだけで気軽に見られるのは画期的なサービスだと強く感じます。
似たようなサービスの山手線バージョンである「山手線エレベーター」というアプリも存在しているようです。
こちらはJRの公式では無いようですが……。
これまで「ベビーメトロサービス」を利用した検索の使い心地をまとめてきましたが、では他のサービスで同様の検索ができるものはないのでしょうか。
調べてみると、ベビーカーでの移動をスムーズに調べることができる「ママすぱあと」というサービスがあったそうですが、2018年2月28日でサービス終了とのこと……。
代わりに「駅すぱあとfor pigeon.info」というサービスがあるようですが、こちらは会員登録が必要。
駅すぱあと for Pigeon.info | ママのはじめてサポートサイト | ピジョンインフォ
また、本家の駅すぱあとにも「ママモード」なるものがあるようですが、こちらは有料サービスのようです。
「らくらくおでかけネット」というサイトでは、バリアフリー情報を見ることができます。ここが一番調べやすいのではないでしょうか。レイアウトがパソコンなのは玉に瑕というところ。
また、Googleマップでも2018年3月から乗り換え案内に「車椅子オプション」が追加されたそう。こちらもまだまだ駆け出しの機能で、地域が限定されていたり情報が不十分だったりするようです。
Googleマップ、 乗り換え案内に車椅子対応オプションを追加 | TechCrunch Japan
今回調べてみて痛感したのは、ベビーカーや車椅子での移動について調べるのは、すごく大変だということ。調べるのすらこんなに大変なのに、実際の移動はもっともっと大変だろうなと思います。
気軽に手伝おう!なんてことは思いませんが、誰かが不便に思っていることをもっと実感を持って普段から見られるようになれればいいなと思いました。