ももんじ通信

ライフログ的なにか

帆船日本丸に行ってきた

今少し前ですが、帆船日本丸に行ってきました。

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抜けるような青空が気持ち良かったです。

今見ると、アホか!ってくらい写真を撮っています。とりあえず帆船そんなに興味ないけど、インスタ映えさせたろ〜〜的なノリで行ってきたのですが、実際に行ってみたらめちゃくちゃ良かった。

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インスタ映えを狙った写真の数々……。

そもそも、帆船日本丸とは、昭和5(1930)年に建造された練習帆船で、現在は国の重要文化財に指定されているそう。展示用になってしまってはいるけれども、いまもきちんと120馬力のエンジン搭載で走らせようと思えばしっかり動く帆船だそう。

練習船としての生活区域はもちろん、当時の高官の居室なども見ることができる貴重な帆船です。とにかく、思っていたよりも船の中が広い!そんななかでいくつか気になったものの写真を撮影してきたので、紹介します。

①ロープアート

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長い航海の中、船には無駄なものを積み込むことができないため暇をつぶすにも工夫が必要だったようです。当時はロープを使った手芸がとても流行したようで、決まった手法が伝わって、さまざまなロープアートとなっていたそう。確かに船内のいたるところにロープアートが散見されて、面白かった。主に作られたのは、壁飾りやマットが中心だとか。途中から気付いたのでもちろん網羅できていませんが、見事なものです。

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②飾り毛布

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ある部屋に入った際に、入り口に向けてドーンと置いてあったこの物体。「なにこれ……コブラ?どういうセンス?なんのために……?」とキョロキョロしていると、説明が。

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飾り毛布とは、主に日本籍客船の寝室において提供されているサービスのひとつです。備え付けの毛布を独自の技法で折ることにより、花、山、岩等さまざまな風物や自然等を表現したものです。

山!!?そして岩!!?花はまだいいとして、山と岩が理解不能すぎて固まってしまった。一体これから向かう客室に何があるというのか。

そもそも、飾り毛布との初邂逅がコブラだった衝撃は大きい。どんなセンスなんだ。とりあえず私は、飾り毛布を探しながら船内を見る方向に方針を切り替えることにした。

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「花ニ輪」

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「大輪」「流れ星」ロマンチックで可愛い!

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こちらも「大輪」

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「かぶと」男の子などに喜ばれそう。

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なお、「かぶと」はちょっと探さないと見つからないレアキャラ

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「くじゃく」毛布の造形ながらエレガント。

そして…

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「夕日に映える富士と相撲袴」

山だ…!山がきた…!謎の感動を味わいつつ。ここで急になぜ相撲袴?という気持ちも。

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「花」あら可愛い。「流れ星」の変形。

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「日の出と波」山第二段。そして、これが見つけられたラスト。今更ですが、当然ながら当時のベッドはとても小さいですね。

練習生たちの居室だけにしか無いのかと気を抜いてたら後半パタパタとみつけて大興奮でした。何個か触った人がいたみたいで壊れてしまっていて見れなかったものや、みつけ損ねた作品もあったようです。

でも、こんな風に毛布が畳まれてたら嬉しかろうなあ。わたしもやってみようかな……「コブラ

③甲板について

日本丸の中を大体見て、甲板をウロウロしていたところ、ボランティアの解説スタッフのおじさまと修理の作業をされていた方が現在の甲板について貴重なお話聞かせてくださいました。

ちょうど、甲板の修理の作業を行なっている最中で、その様子も見させていただきました。

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まっさらな甲板はチーク材でできていて、日本丸の前側の甲板はすでに新しいチーク材へ交換済み、後ろ側の甲板は木材が腐ったりして駄目になったところを補修しているそうです。補修の方法は、腐った甲板を切り取って代わりに他のチーク材を穴の大きさに合わせて切りはめ込み、はみ出た部分をカンナで平らに整えるというもの。

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切り取った部分に木材をはめ込んだところ。

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カンナで表面を整えた補修後。

修理には、以前に使っていた甲板のチーク材を使用しているそう。現役だったころの日本丸の甲板には、椰子の木で砂を刷り込んでいたため、木目に砂が混じりとても硬い木材になっている。だから、修理で刃物を使うとすぐに傷んでしまい船の仕事は大工泣かせだとのこと。

長い間航海をしていた甲板の木材は目では分かりにくいが、船の反りに合わせて湾曲しているとか。だから、まっすぐな木材として扱うと狂いが出てしまうそうです。

また、近年は船乗りを志す若者が減ってしまったとのこと。その主な理由は、遠洋航海の間、インターネットや外との連絡が取れないことが大きいようです。耳が痛い………。

帆船日本丸を見た後は、対面にある横浜みなと博物館へ。ジオラマや船の模型がたくさんあり、視覚的にとても楽しい館でした。横浜で生まれた「浜言葉」が生活の中にしっかり浸透してることを初めて知ったのが衝撃でした。船の運転シュミレーターを体験できたのも楽しかった。天候と時間帯を選ぶことが出来たので、夜の横浜をクルーズと洒落込みました。

今日調べた言葉

ボースン

甲板でお話を聞かせてくださったお二人が口々に「ボースンはかっこいい」とおっしゃっていたので、何かと聴くと船のボートの上で指揮を飛ばす花形船員のことだとか。ボートの上で白鳥のように凛々しい、ボートスワンだからボースンとのことでしたが……。

やはり調べると甲板長、水夫長中には親方!などなどを示す言葉のようでした。

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この上で、指揮を飛ばす….…さぞや凛々しかったことだろうなと思います。

参加URL

日本船主協会:海運資料室:海運雑学ゼミナール

ボースンとは - Weblio辞書