横浜美術館・石内都「肌理と写真」
3月2日に横浜での用事があったため溜まっていたチケットの消費がてら、みなとみらいへ。
まずは、横浜美術館で開催していた石内都さんの個展「肌理と写真」へ。会期は3/4まででした。
横浜の風景のモノクロ写真は潮の匂いが立つようで、下町の泥臭さ、都市の盛衰が感じられるのがよかった。写真という表現は、印刷でも同じかと勝手に思っていたけれども、実際に展示を見ると印刷とは印象が違い「生の写真」を見る意義を感じることができた。
壁面が一色にカラーリングされているのは普段からそうなのか、展覧会仕様なのか分からなかったけど真っ青な壁にモノクロの横浜の風景写真の組み合わせは爽やかで素敵でした。
ただ、モノクロ写真の表面の光沢が反射してグレアになっていたり観覧者が写り込んで見えにくい写真があったこと、照明の具合で観覧者の影が映り込む仕様になっていたのは勿体無いなと感じました。
タイトルにも含まれる「肌理」は肌でもあり、女性の衣服でもあり。丹念につくられた絹織物の細やかな表面の鮮やかさ、それが無数の蚕の命をもって生み出されたことを淡々と伝える「from cocoon」は次第に糸縒り器の動作音が心地よくなってくる不思議な作品でした。
使い込まれた女性の肌と傷跡を切り取った作品、女性の日用品を扱った作品……どれも肌だけでなく、それを用いる人のあたたかさやその下に流れる血潮を感じさせるものがモチーフとなっていて、回覧しながらだんだんと意味もなく寂しくなりました。
- 作者: 石内都,ジェフリー・アングルス,逢坂恵理子,横浜美術館,リンダ・ホーグランド,クリストファー・スティヴンズ
- 出版社/メーカー: 求龍堂
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初めて訪れたので知らなかったのですが、横浜美術館はシュールレアリズムの資料が充実しているのですね。
コミカルな立体作品がチャーミングで楽しかったです。
ピカソの作品も間近に見られてびっくり。知識もないので全くわかりませんが………
この展示で初めて、ダリとピカソが同年代の方なのだと知りました。ダリの写真も何枚かありましたが、美青年で驚きました。
またチケット入手の機会もありそうなので、楽しみにしています。
- 作者: ロベールデシャルヌ,ジルネレ,Gilles N´eret
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その他にも「高円宮妃殿下写真展と現代根付コレクション」も開催していました。こちらも3月4日まで。
写真は撮れなかったのですが、根付のコレクションと高円宮妃殿下の撮影された根付の写真作品が展示されていました。お写真にそれぞれおそらく妃によるコメントで撮影のコンセプトが説明されていたのがまたチャーミングでした。